4年振りに読書録というか要約的なsomethingを書きます。
『高校生のための実践劇作入門 劇作家からの十二の手紙』です。
千葉雅也・山内朋樹・読書猿・瀬下翔太『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』で引用されていた本になります。
ーーーーーー
演劇=戯曲+舞台表現
戯曲の文体=セリフ+ト書き
①機運、チャンスは書いて待て 戯曲の上演場所はどんなところか?
→音楽で言えば、ライブを目的にするのか、音源(サブスク、Youtube)を目的にするのか?など
②ペンネーム
③基本はまずタイトルから、とにかくタイトルを作る、思いつけるだけ作る、異質なものを出会わせる
④テーマやストーリーは考えなくていい
→音楽で言えば、歌詞を作るにあたって「言いたいことがない」(テーマ)というのは言い訳にはならない
⑤観察は想像より大切
登場人物のキャラクターとシチュエーションを作る、プロットが立ち上がる(昔々あるところに。。。)
→音楽で言えば、歌詞の視点を決める(残テの及川眠子氏もそう言ってたナー)
⑥モチーフ:創造意欲をそそった素材
導入部分の素材で惹きつける→音楽で言えば、イントロ
⑦実体験の説得力 メモを取る
レストランの回転ドア シシューポスの神話 シュガータウンはすぐそこだ 面影橋
テーマ・モチーフ・ストーリーが全部同じになっているのが素人作品の欠陥
⑧落語の古典 セリフはモノローグかダイアローグか
うまく書くには1.真似をする 2.日本語を日本語訳
⑨緊張感が魅力 真似は関数 日本語を日本語訳の例 you ain’t heard nothing yet→お楽しみはこれからだ
⑩位相・順序・代数
位相:キャラクターとシチュエーション 何を中心に何がどうするのか
順序:何をどういう順番で登場させるか 誰にどんなセリフをどんな順番で語らせるか
代数:登場人物の関係をどうするのか
11. ハコ書き 演出をしながら書いていく 箱書きの箱書き フラクタル
12. 戯曲:音声→言葉→音声
役者がイメージ通りの語り方をしてくれるかどうか保証はない
幻想としての身体を通じてしか理解できない、役者の身体を通過する
破綻をおそれるな、迷わず「破綻すべき」、自ら作り上げている世界を「破綻させるのは作者の権利」
ロジックとしてはメチャクチャでも、パッションとしてのエネルギーに満ち溢れていればそっちの方が戯曲としては面白い
こじんまりまとまるよりも「潔く破綻しなさい」
特別付録1
私の戯曲は私に分かればそれでいい
特別付録2
オリジナリティなどというものは、宇宙開闢のときにすべて出尽くした
どこかで見たような、読んだような、知ってるような戯曲を一本書いてご覧なさい
さまざまな先達の影響を受けて、その影響が読み手にわかるくらいに書きこめているあなたの方に才がある
できるだけ多くの先達を真似て行けば良い
十年もすれば自然とあなた流というのが滲み出てくるはず
書いても誰も読んでくれない→自分で劇団を作ってしまうのが手っ取り早い
演劇は「反権力」で「反体制」←「個」人が「私」的に始めるから「俺は独りで闘うのだ」
「この程度のモノしか書けないから」という諦めが最初にあるから躊躇なく早く書ける
三浦つとむ 吉本隆明 竹田青嗣