今年11月の文学フリマに向けて、「波」というテーマで文章を書くことになった。小説みたいなまとまった文章を書くのも良いが、これから日々思ったことを「波」という言葉に結びつけながら思うことを虚心坦懐に、できれば毎日書いていこうと思う。
そのようなプロセスで取り組もうと考えたきっかけは2つある。一つは、坂口恭平さんという人が書いている「自己否定をやめるための100日間ドリル」という本だ。この本は、作家、画家、音楽家、建築家としてとにかく好きなことをして活動している坂口氏が、躁鬱病を患うなかで出てくる自己否定とひたすら向き合って解消していく本である。ジャンルをあえて分類するとすれば、自己啓発本兼ドキュメンタリー兼実用書、といったところと思う。著者の坂口氏は自己否定の解決方法として日記を書くことを挙げており、この本の中で95日にもわたる自身の日記の内容をほとんど全て公開している。著者の日記を読んでいくことによって、自己否定をなくしていく過程を読者も追体験することができるようになっている。
作家でもある坂口氏は自己否定をやめるための日記を書く時点(2024年)でもうすでに数十冊の本を出版しているのだが、この本の日記の中では完璧思考に陥って文章が書けないといったシーンが頻繁に登場する。その度に坂口氏は、「こうしなくちゃいけないといった縛りを設けず、とにかく書いてみるんだ」ということを何度も自分に言い聞かせる。ここに自分はとても共感する。自分も何かアウトプットをするときに完璧主義になってしまいがちな傾向があるからだ。特に文章については、仕事の文章にせよ、趣味の文章にせよ、その傾向が強いように思う。そうするとどんどん書くのが億劫になってしまう。とりあえずなんでもいいから書いてみるんだという気持ちを持って書いてみる。
もう一つのきっかけは、「積読チャンネル」という、オンライン書籍販売会社株式会社バリューブックスが手掛けるYouTubeチャンネルだ。社員の飯田光平さんと、YouTuberの堀元見さんの対話を通して本を紹介していくYouTubeで、毎回非常に見応えがある。その最新回(2026年1月30日公開)で、お二人がそれぞれ書いた4ヶ月間あまりの日記を読み合うという企画があった。お互いの日記の面白いところを話していくのだが、お互いに書き手の意図よりも深いインサイトを引き出していて大変面白かった。日々のことを書くというのは、思っているよりもその人の本質を炙り出すらしい。せっかくの機会なのでそんな文章を自分も気負うことなく書いてみたいと思った。
とりあえず、今日は「波」で思いつくことをたくさん書いていく。
去年の文学フリマの後の打ち上げでテーマが決まったとき、「波」という言葉の多様性が面白いねという話になった。波打ち際、水平線、サーフィン、江ノ島、波浪警報、ハロー効果、「波よ聞いてくれ」、ラジオ、短波、ラジオNIKKEI、電波塔、東京タワー、電波少女、でんぱ組.inc、電子レンジ、人の波、「涙の波だ」、波状攻撃、電脳(サイバー)エナジーショック。
というわけで本日は終わります。(21:43〜22:58)