あたらしい経済「NFTとDeFi(分散型金融)が作る未来(BlockBase CEO 真木大樹 インタビュー)」を聞きましたので、内容と思ったことをごちゃ混ぜにしたものを書きます。UniswapとCompoundに興味があったので前半部分が中心です。
1. DeFi(ディファイ)とは何でしょうか?
「分散的な金融」で、銀行や取引所(のような中央集権的な組織・システム)がなくても動く金融の仕組みということになります。そしてそれはブロックチェーン上で構築されていて、色々いじくったり(composability コンポーザビリティ、構成可能性)できるみたいです。
→心の中でデファイって呼んでました。。。
→例えば銀行送金の例を考えると、自分が使っている銀行のオペレーターや社内システム、また他行送金になると全銀ネットや日銀ネットを含めて中央集権的なシステムを(無意識的にですが)信頼して利用していますよね。
→ああ逆に暗号通貨そのものと DeFiの違いはなんなのかわからなくなってきました
続いてDeFiの2大サービス UniswapとCompoundについて書いていきます。
2. Uniswap
Uniswapは暗号通貨取引所の1つで、DEX(Decentralized Exchange)と呼ばれるタイプです。一方で、国内取引所(Bitflyerなど)や今年の4月にナスダックに上場したコインベースなどはCEX(Centralized Exchange)と呼ばれます。
→DEXとCEXの違いについては、ググればすぐ出てきますが以下がわかりやすかったです。
クリティカルな部分はウォレットや秘密鍵を自分で管理するのがDEX、取引所が管理するのがCEXというところでしょうか。また円やドルなど法定通貨はCEXでしか使えません。
Uniswapでは、単純に売り買いのマッチングを行っているわけではなく、「供給された流動性」のプールの中で「暗号通貨の交換」を行うというスタイルをとっています。
流動性とは、ざっくり「売り買いがしやすい度合い」のことです。CEXや株取引で考えると、「売りたい人がたくさんいて、買いたい人もたくさんいる(オーダーがたくさんある)」状況であれば、流動性が高いといえます。
Uniswapでは、流動性を供給するとトークンを受け取ることができます。トークンが欲しい人は、オーダーではなく、通貨の「ペア」(例えば1ETHと100kiponとか)をプールしてロックして流動性を供給します。
暗号通貨を売買したい人は、ロックされた総量に基づいてプログラムで自動的に決定されたレートで暗号通貨同士を交換します。プライシングが非常にロジカルになったと言えると思います。
流動性の供給は特に既存の暗号通貨でなくても良いため、オリジナルな通貨を既存通貨とペアにしてロックすることで交換可能な状況にできます。したがって、CEXでは上場している暗号通貨しか売買できませんが、DEXではどんな暗号通貨でも取引することが可能です。
→この辺はこれも見ながら書いてます。
→マーケットでオファービッドがない通貨にも気配を作ることができるというのは既存金融の人間から見ると「おお!その発想があったか...」といった感じでした!
3. Compound
Compoundは暗号通貨を貸したり借りたりできるサービスです。既存金融の貸株や債券レポ、またBinanceなどで提供されている今までの(分散型でない)レンディングサービスと比べて何が違うのかというと、
・カウンターパーティリスクがない(例えば貸し手から見ると、貸株では証券会社の破綻リスク、CEXのレンディングサービスでは取引所の破綻リスクを負うことになります)
・既存金融では最終的にディーラーの差配で決まる貸借料(金利)がプログラムにより決定される
・利息や手数料が自動計算されてリアルタイムに反映される
という点が大きいのかなと思います。
→こちらは以下も参考にさせていただいております。
そもそもなぜレンディングの仕組みが成立するのか?という点については、借り手から見るとロングにレバレッジがかけられる(ETHを担保にUSDTを借りてそのUSDTでさらにETHを買って...)ので、資産価格が上がって将来ペイできると思えば高いレンディング料を払っても借りていくわけです。この概念自体は特に新しいものではないですが、システムが公開されていて、プログラムで自動的に収益が決定されていくのは新しいなと思いました。
4. ガバナンストークンについて
UniswapやCompoundのようなDeFiのプログラムを利用しているとガバナンストークンがもらえることがあります。これはプログラム運営についての投票権のようなもので、議決権付きの株式に近いものと捉えることができます。そのプログラムのシステムが分散的に発展していくための意志決定の方法として、(建て付けとしては)そのプログラムの運営に参加したい!こうしたい!という意見を個々人が提示できるようになっています。
→投票権の集約ルールを考えると社会的選択理論になるよねと思いました。
といってもアプリケーションの有用性と価格は切り離されてきており、ガバナンストークン自体が上場するなど、値上がりすると思うから買うという動きもあります。ある意味トークンらしさ。
5. まとめ
各人の最適化行動によって結果的に経済圏が作れているという点は確かに面白いと思いました。また、DeFiを現行の法規上どう解釈すべきなのか?という話題で、DeFiはそもそも自然物のように存在しており、利用者はプログラムに対してお金を預けているので規制のしようがないものなのではないかという点がレッシグのアーキテクチャを彷彿とさせました。
次はこちらを見たりしよかなと思っています。